「変革」へのアプローチ
― これからの10年を確かなものにするために

ネットワンでは、「クラウドシステムの活用」に加えて、今後の成長分野として「セキュリティ対策」「IoT社会への対応」を挙げています。

 

新しいツールは興味や疑問を持って使い始めなければ発展がありません。そこでIoTについては、デモ・検証専用施設を本社および愛知県豊田市のオフィスに開設するなど、お客様とともに製造業に特化したインダストリアルIoT(IIoT)を学び、新しいビジネスの柱となりつつあるところです。サイバーセキュリティについては、日本では情報通信に限定されがちですが、北米やヨーロッパでは、指紋や移動体の認証など、物理的な対策も含めて関心が高まっています。今後の5年、10年で、社会における重要度はさらに増すことになるでしょう。

 

他方で、いま以上に、例えば「安心・安全」の領域にまでIoTの活用が広がれば、膨大なデータ量を処理する必要が生じます。現在、試験段階のものを含めて、データの転送速度の上限は400Gビットともいわれますが、2~3年先をターゲットとして800Gビット、もしくは1.6Tビットの研究が始まるとの情報もあります。こうした急速な変革を考えると、社会インフラにおけるIoT、セキュリティ対策の浸透はさらに現実味を帯びてきます。当社では、社会・技術の変革をウオッチしながら、「ICT利活用を通じて、社会変革に貢献する」という経営理念をより具現化してまいります。

 

収益の向上には、「量の拡大」と「質の改善」の2つのアプローチがあると考えます。一般に、日本では人口減・高齢者増に伴って市場の縮小は避けられませんが、法人を対象とした当社においてはその影響は軽微です。当社と取引のあるお客様の数と日本の企業数を鑑みると、日本の市場における収益拡大の余地は十分にあると考えています。

 

一方で、従業員を増やせば市場拡大は可能ですが、そこには質は伴うのかという課題がつきまといます。当社は製造メーカーではない以上、ネットワンならではの付加価値を継続的に創出することでしか「質の改善」はありえません。そしてこれは、高い技術力とベンダーとの強固なパートナーシップを有する当社だから取り組むことができる挑戦であると自負しています。

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