社外取締役として期待されている役割

河上:まず、就任して約10年、さまざまなことが進めやすい会社だと感じています。ネットワンシステムズは非常に若い会社です。変革をいとわない経営執行側は、私たちのアドバイスを柔軟に受け入れており、就業規則や社内規程などが飛躍的に整備されています。そのため、継続して、働きやすい働き方へと変わってきています。
私たちの役割は、自らがこれまでの経験・知見に基づき、専門分野において助言を行うことであると考えています。業務執行における意思決定プロセスに、透明性、客観性、妥当性が担保されているかを注視することや、利益相反事項のチェック、コンプライアンス、サクセッションプラン(後継者育成計画)の推進など多岐にわたりますが、特に、株主保護についての役割は大きいと考えています。

今井:おっしゃる通りです。会社が業績目標に向かって利益を上げていくのは当然ですが、忘れがちなのが、株主視点です。株主の利益になるか、不利益になるか。この視点を忘れると社外取締役失格になると考えています。
 

西川:加えて、唯一文科系出身の私の役割としては、テクノロジーが発展すると置き去りにされがちな「人間らしさ」を忘れないようにすることだと思っています。新中計の3つの成長の1つである、社員の「自創力」は、これから人間がAIに立ち向かうために最も必要なことでもあります。

 


 

早野:サクセッションプランという言葉も出ましたが、長年教育に携わってきた者として、長期的な視点で会社が発展、存続していくためには、人財育成や、次世代の経営者を発掘することが重要だと考えています。意識して注目しているのは、この企業が成長する上で、次の経営者がきちんと育っているか、育てるために何に取り組んでいるか、といった組織の継続性です。サービス型の事業構造にシフトしていくにあたっては、技術系の社員の意識的な変革や教育も必要でしょう。そうしたことがきちんと社内でできているか、を見ています。